No.732新着 首都圏外郭放水路(地下50mの放水路・延長6.3km)の事業費、約2,300億円(工期1993年3月〜2006年6月・国土交通省の事後評価資料)
国土交通省関東地方整備局の資料に、首都圏外郭放水路の事業費は約2,300億円、工期は平成5年3月〜平成18年6月、放水路の延長は6.3kmとある。
価格と出典
【価格】
・事業費:約2,300億円(国土交通省関東地方整備局の事業評価資料。平成23年度に事後評価が完了した事業の「諸元」欄)
・工期:平成5年3月〜平成18年6月
・放水路の延長:6.3km。ほかの施設として庄和排水機場が挙げられている
・延長1kmあたり:約365億円(約2,300億円÷6.3km。このサイトでの計算。立坑・調圧水槽・排水機場を含む事業費を延長で割っただけで、トンネル工事だけの単価ではない)
【内訳・条件】
・事業の形:中川・倉松川・大落古利根川などの中小河川の間を地下50mで結び、洪水のとき、その一部を江戸川へ流す(同資料)
・経緯:平成5年3月に工事着手、平成14年6月に部分通水(3.3km)、平成18年6月に整備が完了して完全通水(6.3km)を開始(同資料)
・流域:中川・綾瀬川流域の流域内人口は約347万人、資産額は56兆円に及ぶ(同資料)
・費用の変更:同資料は、大深度・大口径の地下放水路は前例がなく、技術検討会などを設けて新技術の研究・開発を行い、その結果で構造や施工方法を見直したため、当初の工期や事業費に大幅な変更が生じたと書いている。変更前の額は読み取れた範囲に載っていない
・効果の実績:部分通水の開始から平成23年12月末までに69回(11,233万m3)の洪水調節。平成20年8月の集中豪雨では約1,172万m3を調節した。同じ豪雨で、浸水面積は外郭放水路がない場合の17.35km2から12.81km2に、浸水戸数は2,456戸から1,313戸になった(同資料の図の数字)
【注意】
・約2,300億円は、平成23年度の事後評価の時点の資料にある額。資料に作成日の記載は確かめられなかった。いまの維持管理費(運転・点検)は含まれているか分からず、出典に記載なし
・国土交通省の江戸川河川事務所の公式ページには、事業費の金額は載っていなかった(調べた日に開いた範囲)
・関東地方整備局の事業評価監視委員会(平成23年度第10回)の議事録に、委員が「総事業費は約2,300億円でしたか」と尋ねる場面がある。この記事の額の裏づけは上の評価資料で、議事録の中で回答まで確かめたわけではない
・同種の大型の公共施設の事業費は、東京外かく環状道路や八ッ場ダムなど、すでに別の記事がある
【なぜこの価格なのか(考察)】
出典の事実:地下50mに大口径のトンネルを掘り、立坑・調圧水槽・排水機場をつなぐ施設で、前例のない規模のため、新技術の研究・開発をしながら工事を進めたと資料にある。その結果、当初の工期や事業費に大幅な変更が生じたと書かれている。
推測:浸水の被害を受けやすい低地に人口と資産が集まっていることが、巨額の事業を国が行う理由になっていると考えられる。ただし、費用の内訳別の金額は読み取れた範囲に無く、何にいくらかかったかは分からない。
【どんな人が利用しているか(考察)】
出典の事実:事業の主体は国土交通省。洪水のとき、中川・綾瀬川流域の浸水を減らすために使われる。
推測:施設を使う側は、流域に住む人や事業者で、料金を払う利用者ではなく、国の費用で整備された防災の施設と考えられる。
【提供元】
・国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所 — 首都圏外郭放水路の整備と管理を担当する国の機関 — https://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/(千葉県野田市)
【出典】
・中川・綾瀬川直轄河川改修事業(首都圏外郭放水路)の概要(国土交通省関東地方整備局の事業評価資料・平成23年度事後評価完了・日付の記載は確かめられず)https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000642479.pdf
・関東地方整備局事業評価監視委員会(平成23年度第10回)議事録(国土交通省関東地方整備局)https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000059652.pdf
・首都圏外郭放水路の説明ページ(国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所)https://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/edogawa00402.html
【動画】
・絶景「地下神殿」 360度動画で見る首都圏外郭放水路(日本経済新聞)https://www.youtube.com/watch?v=FEJXDS1b_kU
関連動画
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